フルタ製菓株式会社 ボツ案 

オンエア中のTVCMについてダラダラと書くにゃ

仕事って、面白いですか?






金曜日の夕方に申し訳ないんだけど、その仕事、面白いですか?



聞いている僕のほうは、まあ面白かったり面白くなかったりがあるので
即答できないあたりが申し訳ないんだけど、50点くらいです。

50点っていうのは高得点なのか、欠点なのか、さっぱりわからないけど、
問題なのは50点くらいだと判断できない、そのあたりが難しいんだと思うんです。

あー今日のオレってイケてないなーっていうテンションの時は50点だと完全に落第なんでダウナーになるし、
できれば誰とも会いたくないんで、とはいえ1人ではさみしんぼなんで
知らない人ばっかりがいる居酒屋でビールと出し巻きを頼むことになるし、
だけどお隣でカップルが楽しそうにイチャイチャしてたりすると死にたいなーとか、
何やってんだオレっていうか、早く家に帰ろうってなります。

それがね、うまくそういう日ばかりがず~っと続くことが今後は確定されているなら、
僕ぁさっさと退職するんだと思うんだけど、まあほんとに、社畜システムのよくできていること、よくできていること。

たまーにお得意さまに異常なほどほめられて浮かれちゃう日があったり、
後輩の女子から先輩の土下座って素敵ですねって言われたり言われなかったり、
部長もピアス似合うんじゃないですかって言われなかったり言われなかったり、
おおオレの50点って意外と高得点なほうの50点じゃね?っていうかこの問題って50点満点じゃね?
みたいな勘違いが起こっちゃうんだから、社畜って恐ろしい。



僕のまだ生きているお母さんの遺言で
「サラリーマンは、休まず、遅れず、働かず」
っていうのがあって、まあ本当にその通りなんだと実感するばかり。

休まず、遅れず、ずっと会社の椅子に座っているのがベストで、
ちゃんと働いちゃうと、思わぬトラブルに巻き込まれたり、疲れちゃったり、燃え尽きちゃったりするから、
そんなバカなことはせず、同僚が次々と沈没していく様子を、さも難しいことを考えているような表情で見守っていくのが
出世するための最短、最強ルートだっていうんだけど、
まあ会社というのは本当によくできていて、ついつい優しいあのお客さんのためにとか、かわいいあの子のためとか
頑張っちゃうからみんな、散っていくんです。

だけど、そういうことに気づいちゃったからって、みんなの目を覚まさせようとしたってムダだったりする。
王様は裸だよ、何も服を着ていないよって叫んで回ったって、みんな眠たそうな目をこすりながら、
こっちを向いて、何をいまさら言っているんだよ、そんなの知ってるよ、
知っているけど、知らないふりをしていれば、定年まで持ちこたえる可能性があるだろうが、
それを今さら明らかにしちゃったら、オレらの40年はどうなるんだよコノヤロ、
お前はいいから黙っとけって、みんなでよってたかって巧妙に隠そうとする、巧妙に、本当に巧妙に。



でもね、ひそかに、僕は決めています。

僕は、一生働こうと、決めています。

それは社畜としてなのか、ノマドとしてなのか、主夫としてなのか、ボランティアなのか、ピアス部長なのか、そんなことはわかりません。
だけど、僕はたぶん死ぬまで何かの仕事をするだろうな、という予感があるし、実はそれを望んでいるんだと思います。
あのね、死ぬまでずっと何かに夢中になっていたいと思います。
もはやそれがお客様への土下座トゥゲザーでも義母に叱られながらの雑巾がけでも、正直なんでもよろしい。
もうね、生きることは、働くことなんだと決めこんでおります。

ごめんね、そこに理由なんかない、あるとしたら、僕はまだ生きているから。ただそれだけです。
格好悪くても、部長がピアスしていても、土下座トゥゲ~ザ~でも、這いつくばってでも、生きていきたい。
生きて、生きて、生き恥をさらしながら、この世に与えられた自分の命の味を、味わい尽くしたい。
たぶんその欲望を満たすためには、自分だけで完結するような喜びだけじゃ足りないんです。
あなたとあなたの恋人と、そのまた恋人とそのまた恋人や、その奥さんやその恋人や、その恋人にも
ああ、あの人が働いてくれてて助かったなとか面白かったなとかあの土下座トゥゲザーしたかったなとか
そう思われながら死んでいきたい、もうそれが僕のセントラルドグマなのです。



言っときますけど、イケダハヤトさんに影響されたわけじゃないですよ、
撮影前の控室でも時間を惜しんで必死に仕事してたイケダハヤトさんにカブレてるわけじゃないですよ、
そんなはずはない、そんなはずは、ないんですからねっ///

緊急発表いたします。






フルタ製菓株式会社ボツ案は本日、世界で最も普通の駄菓子である「セコイヤチョコートミルク」「セコイヤチョコレートいちご」、これまでで最も大人なセコイヤである「セコイヤチョコレートブラック」の3商品を、それなりに以前から発売していることを発表いたしました。



セコイヤチョコレートミルク」「セコイヤチョコレートいちご」は、チョコレート菓子としてはまあまああり得るチョコレートとウエハースの組み合わせからなるアーキテクチャーをお菓子業界にもたらし、極めて高速な棚卸を実現するとともに売り場における省スペース性を特長とし、加えて、誰かがチョコレートを触ると指の跡がハッキリとつくので、触ったことがすぐにバレてしまうという、指紋認証センサーを既に搭載しています。「セコイヤチョコレートブラック」は黒いパッケージを採用し、ユーザーの皆様によく知られ愛されてきた驚異的な価格の安さはそのままに、その特徴的な味だけではなく、こんな価格でもちゃんと事業として成立させることができるんだなあと思いを馳せることによって大人のほろにがさが味わえるという食後の感想バリエーションも用意いたしました。



詳しい情報は、以下をご覧ください。



イケダハヤトさんへ、無関係です。




先日、実家に帰って父親と、今の世の中について、お互いの見解を話し合った。

父親は自分の意見をぽつりぽつり話しながら、コーヒーの入ったカップを手に取ったり、お皿を動かしたりしてたけど、僕はその手元が微妙にぷるぷるとふるえる感じが気になって、あまり内容は頭に入ってこなかった。

あまりに気になったので僕が彼にそう伝えると、父親いわく、何かの作業に集中しようとすると、ふるえてしまうんだそうだ。

父親も年を取ったな、と思うと同時に、僕自身もそうなる時がすぐに来るだろうなと、すごく素直に思えた。

そこには別に悲しいとか辛いとか諸行無常とかそういう感情ではなく、いわば単なる現状認識があっただけで、もしそれでも何らかの感慨があるのだとしたら、そうやって自分も年を取っていくことができるのであれば十分だけどな、という期待に近い心の動きがあった程度だ。

とにかく、人間は年を取っていく、ということをテレビドラマとか小説とかではなく、現実の事象として受け止めるようになったし、それがすでに自分にも訪れていることを自然なことだと感じるようになった。



もちろん死ぬのは怖いし、老化を喜んで受け入れているわけじゃない。

色々とやり残していることがあるし、これまでも、心の底から満足できた経験なんてまあほとんどない。

僕の内側にはドロドロとマグマのように煮えたぎった欲望や失望や羨望やらが残っていて、お前はこのまま死ぬつもりなのか、それで本当にいいのか、と恨めしげな声で訴えかける。

たしかに、10年前の自分がいまの僕の姿を見たらがっかりするかもな、とも思う。

夢と希望とエネルギーにあふれていて、どれだけ激務が続いていても、いつかは理想の自分になるんだと燃えていた僕には、予想もできなかった今の僕だ。



だけど今の僕が30年後の僕を見た時は、コーヒーカップを持っている手元がぷるぷるとふるえていても、別に悲しいとは思わないだろう。

僕が父親に向けていたものと全く同じまなざしを持って、その姿を見つめるだろう。

それよりも、僕のこの身体がこれから30年もちゃんとこの世にとどまっていてくれることに感謝するだろう。

これからも訪れ続けるだろう色んな悩みや悲しみや苦しみを文字通り一身に受けながら、それでもこの世界にあり続けられることの幸運を心から喜ぶだろう。

この10年で僕は不完全なレベルの社畜になり果てたかもしれないけど、生きているということ自体が、それだけで、どれほど素晴らしいかということだけは、理屈じゃない部分で確信できるようになったと思う。



ここまで書いていて、父親がこう言っていたことを思い出した。



お父さんはな、一流にはなれへんかったわ。だからまあせめて人に必要とされる仕事をしようとは思っとったわ。



僕は死ぬまでに、そこまでの境地までたどりつけるかなあと思うと、課題は山積みで、まだまだ生きなきゃと頭が痛くなる。

あ、すっかり忘れてました、オンエア中のCMについての追加情報を載せておくにゃ。


D

イケダハヤトさんへ、残念です。






ええ、たしかにイケダハヤトさんには

フルタ製菓株式会社の今年のTVCMに

出演していただきました。



そうです、あの時、快諾していただけたことを

忘れることはないでしょう。



みんなで手に手を取り合って、よかったね、よかったね、

社畜だってやれるんだ、生きてるんだ、

いや生かされているんだ、だって社畜だもん、

っていう再帰性について確認したものです。


しかし、あんまりではありませんか。



なんで、そんなにいい声なんですか。



ブログの文面から推し量るに、もうひどい金切り声で、

キンキンうるさいお声なのだろうと覚悟をし

撮影には超高級耳栓を購入してのぞんだというのに

どう責任をとっていただけるのでしょうか。


あの超高級な耳栓のお代は、もちろん

請求させていただけるんですよね?



それだけはありません。



商品名の録音中、監督の執拗なダメ出しに

何度も応じてくれるなんて、

なんで、そんなにいい人なんですか。


実はあの監督、当時は肋骨にヒビが入っていたらしく

笑いをこらえるのに必死で、

痛くて痛くてたまらなかったというではありませんか。


収録した音声データは、もちろん、

ケータイの着信音として使わせていただけるんですよね?



おまけに、なんでそんなにいい話ができるんですか。



撮影本番まで一切セリフを用意しなかったスタッフたちを

あざ笑うかのように、自ら考えてきたお話を

たっぷりと披露してくれましたよね。


みんな感動してしまい、ヒビが入っていないはずの

胸がじーんとしてしまったのを、どう責任取っていただけるのでしょう。



おかげさまで、意識若干高めのTVCMができました。



最終版が完成したので、ご確認ください。

こちらでよろしかったでしょうか。





もし不備やご意見がある場合は、以下のアカウントまで

FAXにてご連絡ください。



問題なければ、9月1日のあさ8:30から9:00までのどこかで

オンエアされますので、よろしくお願いいたします。




皆様とイケダハヤトさんの幸せを心から祈っております。 

フルタ製菓株式会社 一同

ブログを企業のマーケティング活動に使うことの意味について。






さて、いよいよ来週からはフルタ製菓の新しいTVCMがオンエアされるので

今後はまたCMについてダラダラと書くようになるにゃ。



その前に、少し考えておきたいことがあるにゃ。


それは、企業のマーケティング活動のために

ブログを使うことにはどういう意味があるのか、ということ。


先に結論から言ってしまえば、意味なんかない。


企業からすれば、新規顧客への認知関心の形成とか

ロイヤルユーザーのリテンションとか

社内でのやる気アピールとか

まあ色んな事情があるんだろけど

そんなもん、ブログを読んでる人からすればどうでもよろしい。



楽しかったらええねん。



あのね、楽しいっていっても、別にゲラゲラ笑うとかじゃなくて、

ああなんかほんのちょっとだけ気分が良くなった気がするっていう程度ですよ、実際。


それね、お菓子も一緒ですよ、食べてもう感動してあふれだす涙が止まらないとか、

口に入れた瞬間に大爆笑が起こったりしたら、そりゃあんた事故でっせ。


あのね、この国ってすごいなって思うの。

みんなが一生懸命、「お客さま」のために汗を流して働いて、

素敵な笑顔とともに商品やらサービスやらを提供している。

そしてお客さまは、フン、とさも当然のようにそれを受け取り、

しかしまた別のお客さまのために血のにじむような努力をして、

その不機嫌な顔を叩いたり引っ張ったりして

満面の笑みに変え、労働とともに差し出す。

そうやってグルグル、グルグルしながら、みんなで生き抜こうと頑張っている。


あのね、そんな時に必要なことって、たった1つしかないんじゃないですか。

ヘラヘラと楽しい気持ちでいられることしか、ないんじゃないですか。


だからね、企業のブログってのはどう使おうと完全に自由ですし、何の意味もないんですけど、

誰に読まれるのかもさっぱりわからん企業の新規顧客獲得ならびに

ロイヤリティ向上のためのマーケティング専用ブログは、

ヘラヘラしていたほうがいいと思うんです。


もっとヘラヘラして、みんなの張りつめた神経に触ってイラっとさせたり

完全にスルーされたりするのを恐れずに、

心の中に土足で踏み込んでいると思いきや、

あれあんたいつのまに靴脱いでたの、

それに案外キレイな靴下はいてるやないの、

って言われたいんです。


そんな気持ちで来週からは、しっかりマーケチングをしようと思っています。



みんなが、大好きです。

夏休みをいただきます、探さないでください。









いつも仕事をさせていただき、ありがとうございます。

ええ、あなたがいるおかげで、僕の仕事があります。

そうです、そうです、あなたから仕事いただいていなければ、

僕の仕事はなかったのです、ええ、そうですとも。




なのにですよ、そんな神様のようなあなたが、

この猛暑の中で働いているにもかかわらず、

僕は夏休みを取ろうとしているのです。

夏休みを取って、子供とクワガタムシを探しに行こうとしているのです、




実に、実に申し訳ない限りであります。

おお、申し訳ございません。

そもそも、夏休みというものは自ら取るものではございませんでした。

それは「いただく」ものでした、ごめんなさい、ごめんなさい。



それでは恐れながら、夏休みをいただきます、いただきます。

いただかせて、いただきます。

いただかせて、いただかせて、いただきます。



しかし、いただくと申し上げましたが、これは実際問題、どなたからいただくのでしょうか。

お客さまからでしょうか、社長からでしょうか、それとも世間の皆様すべてからでしょうか。

嗚呼、そう考えると、これは非常にむずかしい夏休みの宿題となりました。

ぼんやりと考えながらクヌギに樹液を塗っていて、間違って自分でなめてしまいそうです。

間違ってクワガタムシもなめてしまいそうです。




また、そもそも、どなたから夏休みをいただくのかがわからない以上、

どうやって、いただけばいいのかがわかりません。

いったい、夏休みはどこにあるのでしょう、いったいどの引き出しの何段目にあるのか

どなたか教えてください、教えていただかないと、僕はドロボーになってしまいます。

どなたのものかよくわからない夏休みを勝手にいただく、夏休みドロボーに。



なんですか、この夏休みドロボーって。

なんかオシャレじゃないですか?夏休みドロボー。



さあ、この夏、みなさまも、夏休みドロボーになりませんか。

フルタ製菓は、8月12日から14日まで、大阪のリーガロイヤルホテル

イベントに参加しております。

リーガロイヤルホテルとのコラボスイーツも登場します。


リーガロイヤルホテル サマーフェスティバル2013


大阪にお越しの際は、ぜひともお立ち寄りください。

D子さんも、いるかもしれません。





僕は行きません。




探さないでください。

君よ、弱くなれ。









誰だって、1つのことを長くやっていれば、それなりに上達する。



そこで、どんな不確定要素が発生するのかもわかってくるし、

それに対して、どんな対応をすればいいのかも見えてくる。

場合によっては、周りから尊敬されたり頼られたりしちゃったりする。




そこだ。


そこだ、そこだ、そこだ。



そこで、全てを捨てよう。



必死に構築してきた自分だけのアルゴリズムは

自分よりも元気のよさそうな人にちゃんと引き継いで

次の場所へ向かおう。



すっかりスキルを失って、弱くなった君を

さまざまな苦労が襲いかかるだろう。

君はその脅威の前になすすべもなく傷ついていくだろう。



しかし、心配はいらない。



人間は弱い。


あまりにも弱すぎる。


弱すぎて、そんな状況に長くは耐えられないので

きっと何か良い方法を思いつく。


そこにはどんなヤバイことが待っていて、

どの道を通っちゃいけないか、

どこなら安全なのか、そのうちわかるようになる。



わかってくるとすぐに楽しくなっていく。



技術もどんどん向上していって、

場合によっては、周りから尊敬されたり頼られたりしちゃったりする。




そこだ。


そこだ、そこだ、そこだ。



そこで、全てを捨てよう。



必死に構築してきた自分だけのアルゴリズムは

自分よりも元気のよさそうな人にちゃんと引き継いで

次の場所へ向かおう。



すっかりスキルを失って、弱くなった君を

さまざまな苦労が襲いかかるだろう。

君はその脅威の前になすすべもなく傷ついていくだろう。



しかし、心配はいらない。



人間は弱い。



弱い、弱い、弱い。



その弱さだけが、僕ら人間に与えられた贈り物だ。



だから君よ、弱くなれ。


もっと、もっと、弱くなれ。