さてこんなおっさんでも義理チョコをいくつかいただきまして。
おまけにその大切な大切なチョコレートの1つが、完全に競合メーカーさんが義理だの人情だのと仁義なきプロモーションされているアレでして。
ちぇっ何簡単にマーケティングされて認知関心理解購入喚起決断購入その後シェアしてんだよとか思いながら、もうデレデレしながら両手で受け取りましたね。
そんなあなたやそのご家族や本命の恋人やその元カノとかまあ色んな人に、これだけは言っておきたいんだけど。
もう返さねえぞって。
あなたがさっさとノルマをクリアしなきゃ感をなるべく表に出さないように努力してなんとか整えた笑顔と一緒に渡してくれたこの義理チョコ、もう絶対返さねえからなって、そう言いたい。
なんならもう食べちゃったもんね。
こう、1つ1つ大事にお口の中に入れますと、まあ鼻の穴の出口あたりまでいっぱいにふわ~っとカカオなりカカオマスなりのリッチな香りが広がって、これまあ幸せな気持ちになっちゃったんだもんね。
幸せとかそうじゃないとか簡単に口に出すんじゃねえって、そういつも自分に言い聞かせているのなんか、すっかり忘れてたもんね。
まあ、こちらも決して血も涙もないわけではございません。
来月の中ごろに何かの機会があればミニオッパイキャンデーあたりをお渡しすることもあるかもしれません。
しかしそれはあなたがくれたチョコレートそのものではございません、もうそれは食べちゃいましたので返せません、いえ、毛頭返すつもりは始めっからありませんでした。
ですから、あの義理チョコと一緒に僕にくださった、あの「ま、こいつにも渡しておいてやるか」というお気持ちそのものも、毛頭返すつもりはございません。
返しませんっ。
これはボクのものなんですっ。
あなたがほんのちょっとだけバレンタインデーのために内部留保していたこの優しい気持ちを、ボクはもう絶対に返さないんだっ。
絶対にっっっ。
これはボクだけのものなんだっっっ。
ボ!ク!だ!け!の!