フルタ製菓株式会社 ボツ案 

オンエア中のTVCMについてダラダラと書くにゃ

残念ながら世の中はシンプルにできていない






ちょっと言いたいことがあるんだけど、いいかな。



新しいTVCMのオンエアも今月で終わるので。


今回のCMでイケダハヤトさんに出演してもらった経緯は色々あるんだけど、初めはとりあえず話題になりゃいいや、っていう乱暴な要素があったのは否定できない。

予算は限られているし(セコイヤなんて単価30円だぜ?)、効果効率ばかり言われているこのご時世、コストを抑えて目的が達成できればそりゃどの企業だってうれしいだろう。

実際にイケダさんとコンタクト取って用件を伝えたら、彼はすごく面白がってくれて、自分のしたことのない経験ができるなら楽しそうだって、必要経費程度の謝礼だけで喜んで引き受けてくれた。

こっちはそれなりにダークな世界も見てきている汚れたおっさんなので、ほほう、こやつ、一体どこまで本気なのかわからんが、そこまで言うならお手並み拝見だぜって、ひねくれまくった気持ちでいたのを告白せねばならぬ。

ノマドとか社畜とか言ってるけど、ほんとはあんたこそ、社会にこん畜生ってばっかり言ってるだけの、本当の社畜じゃねえのかって、どこまでやれるのか見せてもらおうじゃねえかって、ドロドロした気持ちで様子をうかがっていたことを白状せねばならぬ。


まあその結果として、以前に書いたように、すごくいいTVCMができてしまって、残念でならん。

結果的に、イケダハヤトの単なるファンになってしまった自分も、残念でならぬ。


あのね。


イケダさんはなんだかすごくお忙しそうだったので、撮影が終わったらすぐに東京に帰ってしまわれたのだけど、最寄駅へ送るまでの車中でちょっとお話しさせてもらって、実に気持ちのいい人だなあって上から目線で思った。

控室で待っているあいだも、ずーっと何やらパソコンに向かって仕事してるし、車中でも今自分の関心のある世の中の出来事やブログに対する熱い思いを語ってくれて、短い時間だけど、おっさんもすごく楽しかった。

社畜だなんだとか言っているけどさ、この人、普通のサラリーマンよりもずっと仕事熱心だし、

何よりも。

希望を抱いているよ。


希望。


こんな世界に誰がした的なブルースをブログで重ねてるくせに、すっごく、この世界に希望を抱いている。

自分の仕事について語っている時に、すっごく瞳がキラキラ輝いている。


メガネかけてるから、わかんなかったけど。



あのさ。


非常に残念だけど、この世界は誰が悪で誰が善だとかわかりやすい構造になっていないので、マスメディアへの抵抗として生まれたかもしれないインターネット文化の申し子をまた一企業がマーケティング手段として取り込んでいって、それがまたインターネットに取り込まれるみたいなすげー複雑にこんがらがった状況になっていて、もう正直わけがわからない。


だけどさ。


希望、っていうやつは、そりゃまあ色んな悪さをする面倒なやつではあるんだけど、やっぱり誰かをワクワクさせる力をもっているし、いっちょやったるか!って、そういう勇気を与えてくれる、まあ罪作りな存在なんだよね。

そんな厄介なエネルギーをメガネの奥で煮えたぎらせている若い人がいるってのは、ほんとにドキドキしたし、なんか、うれしかった。

よし、おっさんも、負けてられないぞって。

最近小さい字が見にくくなってきた目を、それなりにキラキラさせる努力してる。


まあこっちもメガネかけてるから、わからないだろうけど。


で、結局何が言いたいかというと。





ノマドも、社畜も。

 

生クリームチョコ。


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